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ピカン

暗がりの中で 雫が落ちる音がした

何もないことが

絶望と言うなら

涙が頬を伝う感触は

それが 僕の病巣を洗う

温かな木漏れ日なのだろう

死と言うものに 臆病になり

自分の手首をカッターで傷つけるように 君への手紙を送り続けた

紙であるならば 

何百年後に 君に届いたとして

考古学者が解読してくれるかもしれない

そして 君はクスリと 僕の手紙を読んで笑い

こういうのを 絶望と言うのだと

銀塩に焼き付けた
by 60co | 2005-10-25 10:06 | 詩。
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